本論文は、ビッグデータ、AI、機械学習が金融テクノロジーにどれだけ浸透しているかを説明し、そのネガティブな部分についても触れます。
原題:「Big data, artificial intelligence and machine learning: A transformative symbiosis in favour of financial technology」
著者:
出版元 European Financial Management 2022年4月13日
研究方法
164本の先行研究および世界4大監査法人の報告書を要約。
主な内容
1) Volume(量)。処理が簡単で静的な情報。例えば、顧客の信用履歴。
2) Velocity(速度)。変化の激しい情報。例えば、SNS上の情報。
3) Variety(種類)。様々な形態の情報。例えば、音声、ビデオ、画像。
4) Veracity(正確さ)。疑わしいデータ。例えば、整合性のないデータベース。
一方、AIをめぐる懸念は、
結論
フィンテックにおけるビッグデータ、AI、機械学習の威力は強力である。懸念要素を克服して活用できるかどうかは、金融業界、規制当局、政治家、教育者の手に懸かっている。
個人的な感想
毎日のようにマスコミからAI関連のニュースを聞くので、大学の研究者たちからも、客観的な見解を得たかったのです。しかし、特に新たな発見はなく、結論も月並みの感があります。計量分析みたいのものをやってほしかったのですが、おそらくデータの蓄積が十分でないのでしょう。もっともレグテックのことを私は初めて知りました。